最近、ニュースピックスのおすすめ書籍を参考に満洲アヘンスクワッドという漫画を読んでみました。
大人気で計100万部売れているらしいですね。
そんな大人気漫画ですが、結論から述べると面白いとかじゃなくて、衝撃的。
そもそも関東軍が満洲でアヘンを売っていることが前提として描かれており、なんのことかさっぱりでした。
最初に読んでいた時は、これはフィクションなんでしょうと思って読んでいましたが、気になって登場人物や組織を調べてみると、、、、
バチバチに存在しとるやん!笑
そこで誰が仕切っていたのか簡単に調べてみた結果。
里見甫(さとみ はじめ)という男に辿り着いた。
以降簡単ではありますが、まとめました。
1.里見甫とは?
わたしは過去に自衛官で近現代史は関心を持って情報に接してきた方だが、一度も聞いたことがない名前だ。
政治家でも軍人でもないビジネスマン。
だが、こう呼ばれていた。
『阿片王』
写真から見ても普通のスキンヘッドのおっさんにしか見えないギャップが最高ですね。
どう見ても昭和のサラリーマンでスーツ着てタバコ吸ってるおっさんにしか見えないところが、余計に興味をそそるところです。
(1) 生い立ち
まずは調べるとなったら定番のWikipediaです。
以下、淡々とまとめる。
◆本名:里見 甫(さとみ はじめ)
◆生まれ:1896年秋田県生まれ
◆家族:旧海軍軍医の息子。海軍退役後は全国を回る医者として活動していたが、金持ちではない。
◆学歴:東亜同文書院卒業(ここで中国語を習得)
◆職歴:貿易商社→日雇い労働者→新聞社→満鉄→満洲国通信社/アヘン販売全般など実業家
終戦後は、A級戦犯として東京裁判にかけられるが無罪判決にて釈放となり、成城で生活。
(2) アヘン商売について
関東軍からの依頼により新聞社や満鉄時代の勤務過程で得た地下人脈を活用したアヘン販売を開始。
最初は三井物産と協力して活動した。
三井物産がペルシャ産アヘンを中国に輸入→里見氏の地下人脈(青幇等秘密結社や国民党)に販売し莫大な利益を確保。
得られた利益は、関東軍や国民党などへ渡し、関東軍の重要な活動費用となったとのこと。
そして里見機関というアヘン販売組織を設立し本格的に中国や満州国内で活動開始。
要するにアヘン専門商社ということですな。
里見氏の器量によって様々なアヘン大取引をまとめあげ、終戦まで順調な利益を獲得。
終戦後に解散。
感想
こんな日本人がいたなんて再度になるが知らなかったし、いるんだろうなーってことも想像すらできなかった。
特に近現代史では、まだまだこのような日本人がいるような気がするのでどんどん調べていきたいと思う。
一方でこのように世界を舞台に活躍?している日本人には誇らしさも感じる。
活躍商材はアヘンという麻薬ではあったが、国際的に大きな仕事をしていた日本人の存在感は現在よりも近現代史の方が多かったように思う。
やはり、占領政策で日本人の牙を抜かれたことは大きな一因かもしれない。
以上。