最近、本屋をぶらっと歩き気になった本を購入して一気読みするのにハマっています。
そんなやり方で購入したのは、「地面師たち アノニマス」
地面師自体はネットフリックスでもちろん拝見しています。
むしろそれが面白かったので今回の書籍を手に取りました。
本書籍の主な内容は、地面師たちがどのような過程を経て地面師となったのかの物語です。
ネットフリックスでは特にピエール瀧が演じている後藤や小池百合子演じる麗子がどのような過程で地面師という犯罪者に落ちていったのか気になっていました。
犯罪者というと一線を越えた「別の存在」として見がち。
しかし、読み進めていくと物語の登場人物たちが、かつては普通の生活を送っていた人々。
今回の小説ではここに恐ろしさとリアリティを感じました。
幸いにも私の周りに犯罪者はいませんが、ニュースなどをみていると犯罪を犯した人たちは、ほとんどが善良な市民です。
明日は我が身
ちょっとした「きっかけ」で人は変わるというテーマで考えてみます。
このきっかけというのは、なんだろうか。
それは経済的な余裕がなくなったり、人間関係での大きな変化のことです。
会社で理不尽に解雇されたり、離婚して不本意な慰謝料を支払わなければならなかったり、、、
ただ真面目に生きてきた他だけなのに、なぜ自分がこんな目に!
こんな「きっかけ」で、それまで善良に生きていた人の倫理観が揺らぐことがあるかもしれません。
いや揺らぐことがほとんどでしょうね。
そして、自分は悪くない、周りが悪いんだ。自分は真面目に生きていただけなんだ。
とね。
周りのせいにして、自暴自棄になる人は一定数いるでしょう。
そんな心の隙間ができた時に甘い声がかかる。
まさに笑うせーるすまんの喪黒福造のように。
そして流されるままに、中には犯罪の世界に足を踏み入れてしまい、地面師たちのような化け物が生まれてしまったこともあるのでしょう。
こわいこわい。
つまり、自分にも犯罪者に落ちてしまうきっかけはそこらじゅうに転がっている。
明日は我が身。
そんなことを強く感じました。
価値観を守り通せるか
しかしながら、お金や社会的地位を失った時に自分の価値観を守れるか、踏みとどまって前を向くかどうかって何が違うんだろうか。
勝手に思ったことですが、踏みとどまれるかどうかは前向きな価値観をしっかり持っているかどうかじゃないかなと思います。
他人から見たら、この人酷い目に遭っているけど道を踏み外さずに楽しく生きている人がいますよね。
そんな状況になっても、よく前向きに生きていられるな〜って人。
そういう人って本人の中に強固な価値観を持っていて、それを本人も大切にして生きている人なんじゃないかなと思います。
この自分の価値観を掘り出すのも大変だし、自分でも常に意識するって大変な気がします。
毎日、たくさんやることがあり、忙殺されている中で自分を忘れてしまいがち。
こうならないために思いつくのは日記か。
日記を活用して毎日自分の心と対話することは非常に大事だと思いました。
まとめ
サクッと読んで楽しんで終わりかなと思っていた小説。
思いのほかいろいろ考えさせられた小説でした。
改めて自分自身が大切にしている価値観ってなんだろうか。
日記を書きながら整理していきます。
以上、おしまい。