
「地図と拳」という分厚い書籍を見つけました。
何だこれはと思いパラパラめくると日露戦争や満州という単語がたくさん。
これだけで気になってしょうがない。
即購入しました。
とても分厚い本。
気軽に電車通勤時に読める重さではありません。
なので、帰宅後に本書は読むようにしておりました。
もちろん内容も壮大で圧巻ものでした。
日露戦争〜終戦後までの満州を舞台にした物語。
一応フィクションではありますが、平頂山事件など実際の事件をモデルにした描写があり、物語にドッとのめり込むことができました。
その一方でたくさんの命を落とした人たちが登場しますが、それぞれ夢があり、思い出があり、人生があることは強く感じました。
そこに生きた人々の息遣い、葛藤、野望が鮮明に浮かび上がり、まるで自分もその時代に生きて満州にいたかのような錯覚を覚えました。
特に石本の「龍」の話をはじめとし、時代をk女得て響く人間の本質を感じることができました。
印象に残った点
心に残った文章を記録します。
何百人と言う人が一夜にして存在を消されてしまった。彼らにもそれぞれの人生があり、それぞれの思いや夢や愛があった。
地図と拳-P296
いや〜、これは悲しい。悲しすぎるよ。
人と接するときに思い出したい言葉。人を安易に否定するものではないですね。
明日まで薬莢を探して凍死するくらいなら、下士官の靴だってなめてやろう。
そんなことを考えながら敬礼した。
「地図と拳」-P371
目的達成のためであるのなら、この精神よ。
何だってやってやるよ、みたいなね。
かつて中世の欧州において、地図はキリスト教のためにあった。
信徒たちが巡礼の旅をするために存在し、キリストの教えを強化するために存在した。
エルサレムが必要以上に大きく描かれ、天動説が採用され、東方にアダムとイブの楽園が記された。
本書-P556
えっ、そうなの!?中世ではそうだったのかと。
その後に、船乗りのためにめるかとるが新たに地図を作ったということですね。
いや〜勉強になります。
本は分厚くてもこんな浅い感想記事でした。
おしまい。