【読書】「レッド・ルーレット_私が陥った中国バブルの罠」:次は誰が消えるのか?

いつものごとく本屋でふと手にした本。

真っ赤な表紙の本。

「レッド・ルーレット」

・中国共産党の権力者と不透明な取引

・関係(グアンシー)と賄賂の文化

・権力構造の中でどのように利用されて、廃棄されるのか

要するに非常に怖い本でした。

中国でビジネスをするには、「関係(グアンシー)」と「賄賂」の2つが必要なんですね。

特にこの「関係(グアンシー)」という単語が本書中に出てくることが多いこと多いこと。

どうやって権力者とその関係者と関係を築けるか。

デズモンドとホイットニー元夫妻は中国共産党の権力構造に深く組み込み、ビジネスで巨万の富を得ました。

しかしながら、元妻であるホイットニーは突然失踪。

おそらく共産党の権力構造に変化があったか、何かしくったのでしょう。

結局は「関係(グアンシー)」に足元を掬われるのか。

ホイットニー失踪の数週間前にデズモンドはイギリスに出国し、息子と生活しており、難を逃れたので大丈夫でした。

もしかしたら、ホイットニーと一緒に失踪していたかもしれません。。。

もしもそこで一緒に拉致されていたら、この暴露本が世に出ることもなく闇に葬り去られていたでしょう。

怖すぎます。

結局、ホイットニーそのまま4年失踪し、突然デズモンドと電話でつがるように。

言われたのは、「本書の出版を中止してほしい」。

おそらく中国共産党に言わされているのでしょう。

理に適ったやり方ではない方法で稼いだ分、代償はやはりあるんだな〜と思いました。

筆者も中国共産党の権力構造で巨万の富を得ているという大前提はありますね。

しかしながらそこで富を得ていく過程で直面する不正義などが苦悩となり積み重なっていったのでしょう。

同時にホイットニーが失踪したことにより、次は自分の可能性もあるため暴露に踏み切ったのかもしれません。

いずれにせよこの暴露本を出す勇気はすごいと思いますが、デズモンドは中国に帰国できなく、中国共産党を常に警戒しなければならない暮らしとなります。

外からでは絶対にわからない構造。

本書は中国のエンジン構造を理解するためにボンネットを開けてくれました。

さて、次はどの起業家が消えてしまうのか。

隣国のことをもっとシビアな目で理解しておこうと更なる危機感を持ったそんな本でした。

おしまい。

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