神道について知りたいなと思い、本書を手に取りました。
井沢先生の説明はわかりやすく難しそうな内容でもスラスラ読むことができます。
本記事は個人的に新しく知れたことのメモです。
悪しからず。
キリスト教が日本で広まらなかった理由
著者はキリスト教は一神教であるが故に広まらなかったと述べています。
神様は唯一無二でそれ以外は神ではない、と断定しているキリスト教は排他的な感じがします。
私自身もこの排他的な考え方には違和感を感じます。
池の神様、川の神様など八百万の神の考え方で、いろんな神様がいることが、当たり前の世界で幼少期を送ってきました。
というかほとんどの日本人がそうだと勝手に思っています。
なので、神は唯一無二という考え方には違和感を感じます。
一度だけキリスト教の勉強会に参加したことはありますが、そこでも違和感あり。
なんとかして洗礼を受けさせようとしますからね。
この改宗させるという考え方もあまり合わない。
芥川龍之介と神神の微笑
本書で知りましたが、芥川龍之介ってキリスト教に造詣が深かったんですね。
自殺された時、枕元に聖書が置かれていたというのも初めて知りました。
そんな芥川龍之介は日本でキリスト教が広まらなかったのか考察している小説があります。
それは「神神の微笑」。
タイトルがいい。
20ページ程度であり、400円ほどで購入できます。
オルガンティノ神父が日本でキリスト教が広まらないことに不安を感じていることから始まります。
八百万の神と一神教の概念がぶつかり合う。
八百万の概念には譲れない何かがあったのでしょう。
そして外から入ってきても作り変えてしまう力が日本は強い。
例えば漢字は中国から来ましたが、ひらがな、カタカナを追加して独自の言語に作り替えている。
仏教も昔は神社と併設されていたという。悟りに達することができれば、神のようになれるというある分野ですぐれた人を神様と呼称する神道には合っているような気がします。
キリスト教も入ってきた後に、うまく造り替えることができる要素があればもっと広く受け入れられたのかもしれません。
ただ、受け入れられない何かがそこにはあった。
やっぱり、神は唯一無二でそれ以外は神ではないというある種排他的な思想が受け入れられないのではないかな思います。
今回はこれまで。
おしまい。